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大腸がんの余命はどのくらい?ステージ別生存率と余命を左右する要因

大腸がんの余命はどのくらい?ステージ別生存率と余命を左右する要因 | 大腸がん

大腸がんと診断されたとき、多くの方が意識するのが「余命」ではないでしょうか。

がんと聞くと「治らないかったらどうしよう」「この先長くないんじゃ…」と不安に駆られる方は少なくないでしょう。

ですが、大腸がんは部位別にみても根治の可能性が高い”がん”です。診断が下りたからとすぐに余命を意識するのは早計です。

この記事では、ステージ別の生存率の概要をお伝えしながら、余命を左右する要因についても解説します。

この記事でわかること
  • ステージ別5年生存率の目安(ステージI:92〜94% / IV:15〜26%)
  • 余命を変動させるステージ以外の4要因(部位・転移先・体力・治療の質)
  • 診断後に主治医へ確認すべきこと・セカンドオピニオンを検討するタイミング
  • 早期発見で内視鏡治療による根治を目指せる理由
この記事を書いた人
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青木内科・眼科 青木 洋一郎

総合内科専門医/日本消化器病学会専門医/日本内視鏡学会専門医。日本人の2人に1人が「がんになる」と言われる時代に、早期発見の重要性を知ってもらいたいという思いから「痛くない内視鏡検査」を確立。

大前提:ステージ(進行度)が大腸がんの余命に最も大きく影響する

余命の見通しを語るうえで、もっとも大きな基準となるのがステージ(病期)です。

ステージは、がんが腸壁のどの層まで達しているか(深達度)・リンパ節への転移があるか・他の臓器への転移(遠隔転移)があるかという3つの要素を総合して決まります。

ステージ別の5年生存率を確認していきましょう。

ステージ別5年生存率をチェック

5年生存率というのは、同じステージの患者さん全体の統計から算出された目安です。

誰もに当てはまる数値ではありませんが、ステージによって予後の見通しが大きく異なることを理解するうえで参考になる指標です。

出典:院内がん登録(診断年2014-2015年、男女・全年齢・全体)

ステージⅠ:5年生存率92〜94%(リンパ節転移なし)

ステージIは、がんが腸壁の粘膜下層から固有筋層まで達しているものの、リンパ節転移も遠隔転移もない段階です。

5年生存率は92〜94%と高水準で、がんと言えども根治が目指せる段階です。

この段階では、内視鏡治療(ESD・EMR)による日帰り切除が可能なケースも多く、身体への負担を大幅に抑えた治療が期待できます。

ステージⅡ:5年生存率76〜88%(腸壁を越えているが転移なし)

ステージIIは、がんが腸壁の外側まで広がっているものの、リンパ節転移・遠隔転移がない状態を指します。

5年生存率は76〜88%ですが、ステージIIの中でもIIa(腸壁を貫通していない)からIIc(周囲への浸潤あり)まで細分類があるため数値にも幅が生じます。

いずれにせよ、早めに見つかった段階での治療が予後改善につながることは変わりません。

ステージⅢ:5年生存率65〜77%(リンパ節転移あり)

ステージIIIはリンパ節への転移がある段階ですが、遠隔転移はまだない状態を指します。

5年生存率は65〜77%ですが、こちらも細分類があるため、同じ「ステージIII」でもリンパ節転移の範囲によって差があります。

術後に補助化学療法(抗がん剤)が推奨されることも多く、治療の負荷が大きくなるフェーズです。

ステージⅣ:5年生存率15〜26%(遠隔転移あり)

ステージIVは他の臓器(肝臓・肺・腹膜など)への遠隔転移がある状態で、「末期がん」と呼ばれることもあります。

5年生存率は15〜26%とステージIIIから大きく下がるのがお分かりいただけると思います。

とはいえ、同じステージIVでも転移先の臓器・切除の可否・体力・治療の選択によって治療の難易度は変わります。ステージIVでも打つ手がないというわけではないので、早急に治療に取り掛かるのが大切です。

ステージ別の詳細な症状・治療の選択肢については、以下の記事で詳しく解説していますのでこちらも併せてご覧ください。

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大腸がんのステージを告げられた後、「状態はどれくらい悪いのか」「この先どうなるのか」と不安になる方は多いと思います。 医師の説明は聞いたものの正直よくわからなかったという方もいるでしょう。 ステージは、がんがどこまで広がっているかを示す指標として使われるものです。 この記事では、ステージの決定

5年生存率は個人の余命を示す数字ではありません

余命についてお話しする上で「5年生存率」を参考として取り上げましたが、統計はあくまでも「同じステージの患者さん全体の平均的な傾向」であり、あなた個人の余命を示すものではありません。

繰り返しにはなりますが、同じ「ステージIV」だとしても状態の良し悪しは個人差が極めて大きいものです。治療の質・転移の状態・体力などが組み合わさって、はじめて患者様個人の予後が推定されます。

5年生存率を知ってショックを受けてしまう患者さんは少なくありませんが、どうか希望をもって治療に臨んでいただけることを願っています。

余命を左右する4つの要因

それではステージ以外に余命を左右する要因を見ていきましょう。同じステージでも人によって経過が異なる理由をご理解いただけるかと思います。

1. がんができた場所(右側・左側・直腸)

大腸は、盲腸・上行結腸・横行結腸・下行結腸・S状結腸・直腸の順につながっていますが、大きく「右側結腸」「左側結腸」「直腸」に分けたとき、それぞれの特性が予後の見通しに影響することがわかっています。

右側結腸のがんは、BRAF遺伝子変異・マイクロサテライト不安定性(MSI)という特性を持つことが多く、左側結腸のがんよりも特定の分子標的薬(抗EGFR薬)の効果が限定的になりやすいとされていますし、直腸がんは肛門に近い位置にあるため、肛門を温存できない可能性を加味し、外科的な治療の判断はより慎重に行われる傾向にあります。

このように、一口に「大腸がん」と言ってもできた場所によって治療の選び方が変わるため、予後の見通しも個人差があるというわけです。

2. 転移の有無/転移先の臓器(肝臓・肺・腹膜)

大腸以外の臓器への転移があるとステージIVと判定されますが、転移先と転移の状態によって治療の難易度と予後は変わります。

肝臓への転移が単発で外科的に切除できる場合は、切除によって根治を目指せる可能性が高い一方で、腹膜への転移(腹膜播種)は予後が厳しくなりやすい傾向があり、同じステージIVでも状況はまったく異なります。

転移の状態をどう評価し、どう対処するかは専門医の判断が欠かせません。「転移があると言われた」という情報だけで結論を出す前に、専門医に詳しく状況を確認することをお勧めします。

3. 患者本人の状態(年齢・体力・基礎疾患など)

また、患者さん自身の状態によっても受けられる治療の強度は変わります。

医療の現場では、「パフォーマンスステータス(PS)」という指標で患者さんの活動状況を評価します。PS0(全く支障なく活動できる)からPS4(全く動けない)まで5段階で分類され、この評価が化学療法の適応や強度の判断に使われます。

体力が十分にある方には積極的な化学療法が選ばれやすい一方、高齢で基礎疾患(心臓病・糖尿病・腎機能の低下など)がある場合は、治療の強度を調整したり、緩和ケアを中心にした方針が最善になるケースもあります。

なお、年齢に関係なく早期の段階で発見・治療できれば、体力が十分ある状態での治療が可能です。早期発見の価値はこの観点でも大きいのです。

4. 担当医の専門性(技術力)

同じ病状であっても、担当医の専門性・施設の設備・治療方針によって、受けられる治療の内容は変わります。

  • 内視鏡手術:早期がんをどんな手法で切除するか(ESD/EMR)
  • 化学療法:腫瘍の遺伝子変異を正確に判定して適切な薬を選ぶことができるか

などの技術力は医師によって異なります。患者様からは判断しづらい部分ではありますが、分かりやすく内視鏡検査の精度を示す指標として「ADR(腺腫発見率)」があります。

大腸カメラ検査において腺腫(がん化リスクのあるポリープ)を発見できる率を示すもので、ADRが高い医師による検査ほど病変を見落とすリスクが低いことが示されています。「誰に診てもらうか」が、治療の質・早期発見の精度に直結するというわけです。

大腸がんの治療の種類・流れについては以下記事で詳しく解説していますので、こちらも合わせてご覧ください。

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診断後に確認しておきたい2つのこと

「大腸がんの診断を受けた後どうすればいいか分からない」という方も多いのではないでしょうか。

余命への不安を抱えたまま情報だけを集めていても、次の行動はなかなか見えてきません。診断後に押さえておきたい2つのことをお伝えします。

まず「何のための治療か」を主治医に確認する

大腸がんの治療は、内視鏡治療・外科手術・化学療法・放射線療法・分子標的薬・免疫療法・緩和ケアと、複数の方法があります。

ステージ・がんのできた部位・転移の状況によって、これらの組み合わせは変わりますが、確認しておきたいのは「提示されている治療の目的」です。

根治を目指す治療なのか、延命や症状の緩和を目的としているのかによって、治療の内容も患者さんへの身体的負担も大きく異なります。

治療方針を決める際は、次の3点を主治医に確認することをお勧めします。

  • なぜこの治療なのか
  • 他に選択肢はないか
  • 副作用はどの程度か

患者さん自身が理解・納得した状態で治療に臨むことが、長い治療期間を乗り越えるうえでも大切です。

治療の詳細(手術の種類・術後の生活など)は、以下記事で詳しく解説していますので併せてご覧ください。

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治療方針に疑問があれば、セカンドオピニオンも選択肢のひとつ

セカンドオピニオンとは「現在の担当医のもとで治療を受けることを前提に、別の専門医から第2の意見を聞くこと」を指します。

セカンドオピニオンを検討してみる目安として、以下のような状況が挙げられます。

  • 診断を受けて間もなく、治療方針に疑問や不安がある
  • 治療を続けているが効果が実感できない・再発した
  • 稀な病態・複雑な状況で、専門性の高い意見が必要と感じる

「主治医に失礼では」と感じる方もいますが、ご自身のお体のことですから慎重になるのは当然のことです。

当クリニックでは、他院で診断を受けた方のご相談も受け付けています。ぜひお気軽にご相談ください。

大腸がんは早期発見できれば内視鏡治療で根治が目指せます

先述したように、大腸がんは早期(ステージ0・I)で見つかれば内視鏡治療で根治できるケースが多いですが、初期段階の大腸がんはほぼ無症状です。

血便や腹痛などの症状が出る頃にはすでに進行していることが多く、「症状が出てから受診」では早期発見がかなり難しくなります。

症状がない段階で発見するには定期的に検査を受けるしかないというのが正直なところです。

大腸がんの多くはポリープから発生します。ポリープが大腸がんに進むまでには、概ね10〜20年程かかるため、その間に大腸カメラで発見・切除できれば、がんになる前に、あるいはステージ0・Iのうちに治療を完結させることができるのです。

当クリニックの痛くない・辛くない内視鏡(大腸カメラ)検査

とはいえ「内視鏡検査は痛くて苦しい」というイメージや経験から、受診をためらっている方も多いのではないでしょうか。

当クリニックでは、患者さんが安心して検査を受けられるよう、「痛くない・苦しくない」大腸カメラ検査を提供しています。

検査を楽に受けていただくための3つの工夫

当クリニックでは、患者様の負担を最小限にするため、以下の3つの工夫を取り入れています。

1. 静脈麻酔で眠っている間に検査終了

検査は麻酔を投与して行うため、ほとんどの方が眠っている間に検査が終わり、痛みや不快感を全く感じることなく、リラックスして検査を受けていただけます。

実際に当クリニックで大腸カメラを受けていただいた患者様からも「こんなに楽だとは思わなかった」というお声をいただいています。

2. 軸保持短縮法+水浸法でおなかの張りを軽減

大腸カメラでよくあるお腹の張り感や痛みは、内視鏡によって腸管が伸ばされた時に感じるものです。

そこで当クリニックでは自然なままの腸管の状態で、無理に伸ばすことなく内視鏡を挿入する「軸保持短縮法(じくほじたんしゅくほう)」を採用しています。腸管に無理な力を加えないため、内視鏡挿入時の痛みを大幅に減らすことができます。

加えて当クリニックでは大腸内視鏡検査で空気の代わりに少量の水を注入して、腸管をふくらませずに内視鏡スコープを挿入する「水浸法(すいしんほう)」という検査法を行っています。

水を使うことでスコープの滑りが良くなるのはもちろん、腸管を無理に伸ばしたりひねったりする必要がなくなるため、検査時の痛みや検査後の腹部膨満感を大幅に軽減できるのです。

当クリニックでは高度な技術と最新の設備により、腸管に負担のかけない「軸保持短縮法+水浸法」を組み合わせ、内視鏡検査の負担を大幅に軽減することが可能となりました。

3. 検査の前処置はゆっくりご自宅で

大腸カメラでもっとも大変なのが、下剤を飲んで腸の中をきれいにすることです。当クリニックでは、この準備をご自宅で行っていただけます。

事前の診察で、下剤の飲み方や食事の注意点などを詳しくご説明し、専用のキットをお渡しします。リラックスできるご自宅で準備をしてからご来院いただけるため、精神的な負担も少ないと好評です。

もちろん、院内にもプライバシーに配慮した専用個室をご用意しており、ご希望に合わせてお選びいただけます。

検査結果を「覚えて帰る」ための仕組み

当クリニックでは麻酔検査はもちろん、検査後の「麻酔拮抗薬」も“当クリニック負担”で行っています。

「麻酔あり」で大腸カメラを実施した場合、リカバリー室で休憩後に検査後の説明を行いますが「逆行性健忘(検査前の記憶を思い出せなくなること)」が生じることがあります。

一見すると意識は覚醒しており、会話もしっかりできる状態ですが、あとで「医師からの説明を十分に思い出せない・覚えていない」状態になります。これは麻酔薬の効果が残っている場合に起こります。

しっかりと検査を受け、その結果までしっかり理解して今後の暮らしに役立て頂きたい。それこそが我々医師の務めだと思い、覚醒が早い麻酔薬の使用や、覚醒するまで安心して過ごせるリカバリー室の完備など様々な工夫をしています。

ポリープが見つかったらその場で日帰り切除

検査の際に切除可能なポリープが見つかった場合は、その場で切除(日帰り手術)が可能です。

改めて入院する必要がなく、一度の検査で治療まで完了できるため、患者様の身体的・時間的な負担を大きく軽減できます。

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大腸カメラ、日帰り大腸ポリープ切除を受けるなら、内視鏡検査専門クリニック「青木内科・眼科」へ。静脈麻酔により痛みを感じにくいと好評です。検査当日に服用する腸管洗浄液は、ご自宅で飲むことが可能です。リラックスしてお越しください。

大腸カメラの費用について

症状がある場合や、検診の結果で陽性となった場合の精密検査には、健康保険が適用されます。3割負担の場合の費用目安は以下の通りです。

  • 観察のみの場合:5,000円〜7,000円前後
  • ポリープを切除した場合:20,000円〜30,000円前後(ポリープの大きさや数によります)

鎮静剤の使用などによる追加費用はいただいておりません。また、ポリープ切除は手術に該当するため、ご加入の医療保険から給付金が受け取れる場合があります。

上記はあくまで目安です。詳細はお気軽にお問い合わせください。

大腸がんは根治を目指せる病気です

ここまで大腸がんの余命についてお伝えしてきました。

統計の数字だけで判断するのではなく、ステージ以外の要因も含めて考えることの大切さをご理解いただけたかと思います。

この記事のポイント

  • 5年生存率は全体の平均。同じステージでも転移の状態・治療の質で個人差は大きい
  • がんの部位・転移先の臓器・体力・担当医の専門性が余命を左右する
  • 診断後は治療の目的を確認し、必要ならセカンドオピニオンも活用する
  • 早期発見できれば内視鏡で日帰り根治が可能。40歳以上は年1回の検査が目安

当クリニックはADR(腺腫発見率)47%と米国の推奨値35%を大きく上回る精度で大腸カメラを実施しています。

セカンドオピニオンのご相談、初めての内視鏡検査、日帰りポリープ切除まで、一貫して対応しています。

「余命が気になる」「以前の検査結果をもう一度確認したい」「大腸カメラを受けたことがない」どのような段階の方でも、お気軽にご相談ください。

確かな技術と丁寧な説明で、大腸がんで苦しむ方を一人でも減らしたいと心から思っています。