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大腸がんのステージI〜IVはどう決まる?症状・治療方針をステージ別で解説

大腸がんのステージI〜IVはどう決まる?症状・治療方針をステージ別で解説 | 大腸がん

大腸がんのステージを告げられた後、「状態はどれくらい悪いのか」「この先どうなるのか」と不安になる方は多いと思います。

医師の説明は聞いたものの正直よくわからなかったという方もいるでしょう。

ステージは、がんがどこまで広がっているかを示す指標として使われるものです。

この記事では、ステージの決定基準・各段階の状態と症状・治療方針などを内視鏡専門医の立場から解説します。

この記事でわかること
  • 大腸がんのステージはどのような基準で決まるのか
  • ステージ0〜IVの各段階の状態と出やすい症状
  • 5年生存率の数字の正しい受け止め方
  • 早期がんなら内視鏡治療だけで完治を目指せる理由
この記事を書いた人
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青木内科・眼科 青木 洋一郎

総合内科専門医/日本消化器病学会専門医/日本内視鏡学会専門医。日本人の2人に1人が「がんになる」と言われる時代に、早期発見の重要性を知ってもらいたいという思いから「痛くない内視鏡検査」を確立。

目次

ステージは「がん細胞がどこまで到達しているか」の指標

がんの診断で用いられる「ステージ」ですが、これはがん細胞が身体のどこまで広がっているかを示す指標です。

医療の現場ではTNM分類と呼ばれることもあります。

ステージを決める3つの基準(T・N・M)とは

ステージ0〜IVは深達度・リンパ節転移・遠隔転移という3つの要素で決まります。

TNM分類

  • 深達度(T):大腸壁の層構造である粘膜・粘膜下層・固有筋層・漿膜(しょうまく)のどこまでがん細胞が到達しているか
  • リンパ節転移(N):がん周辺のリンパ節に転移しているか
  • 遠隔転移(M):大腸以外の別の臓器にがん細胞が飛び火していないか

上記の3要素を総合的に見て、医師はがんの進行度合いを判断しています。

出典:国立がん研究センター がん情報サービス 大腸がん治療

正確なステージは手術後の病理結果が出るまで分からない

とはいえ、術前のステージ判定はあくまでも内視鏡・CT・MRIなどの画像検査で「推定」したものです。

最終的なステージは、手術で切除した組織と周囲のリンパ節を顕微鏡で調べる病理検査によって確定するため、術前に医師が告げたステージは術後に変わることもあります。

ステージ別にみる大腸がんの状態と症状

ステージについてご理解いただけたところで、ステージ別(0~IV)のがんの状態と出やすい症状を整理します。

ただし、同じステージでも腫瘍の場所や大きさによっても変わるため、「この症状があるからステージ〇だ」という判断は危険ですし、逆に「症状がないから大丈夫」とも言えないという点は留意いただけると幸いです。

ステージ0・I(早期がん)―症状がほぼ出ない段階

ステージ0はがんが粘膜にとどまっている状態(上皮内がん)、ステージIはがんが固有筋層の範囲内にある状態です。

どちらもリンパ節転移はなく、この段階では、自覚症状がないケースがほとんどです。

「何も症状がない」という方でもがん検診の結果、ステージIの大腸がんが見つかるケースも少なくないのです。

ステージII(リンパ節転移なし)―筋層を超えたが、まだ転移はない

ステージIIはがんが固有筋層を超えて大腸の外側(漿膜や周囲組織)まで広がっているものの、リンパ節転移はない状態です。

この段階から便に血が混じる(血便)、便秘と下痢を繰り返す、便が細くなる、お腹が張るといった症状が出始めることがあります。

ただし、腸の右側(盲腸〜横行結腸)にあるがんは、進行しても腹部の症状が目立ちにくいことがあるので注意が必要です。

ステージIII(リンパ節転移あり)―がんが周囲に広がり始めた段階

ステージIIIは、がんの深さに関わらずリンパ節への転移が確認されている状態です。転移の数や範囲によって、IIIA・IIIB・IIICと細分類されることもあります。

症状としては、血便・腹部の張り・便秘と下痢の繰り返しに加え、便が細くなる(便柱狭小化)・残便感が続く・体重が減る、進行の度合いによっては腸閉塞を起こすこともあります。

上記の症状に少しでも心当たりがある方は一度検査を受けることをおすすめします。

ステージIV(他臓器への転移あり)―転移があっても根治を目指せるケースがある

ステージIVは肝臓・肺・腹膜などの遠隔臓器への転移が認められる状態です。

症状は転移先が肝臓なら黄疸、肺なら息切れや咳など様々で、原発巣(元々のがん)からの血便や腹痛が続くこともあります。栄養状態の悪化から、体重減少や顔色不良などの症状が見られることも少なくありません。

転移巣が肝臓や肺に限られており、安全に切除できると判断された場合は、原発巣と転移巣を同時または順番に切除する手術が検討されます。

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よくある質問:ステージによって「5年生存率」が変わると聞いたのですが…

がんのステージを調べていくと必ず目に入るのが「5年生存率」でしょう。

もしかすると「自分はあと何年生きられるのか」と不安に思う方もいるかもしれませんが、5年生存率はそのような意味の数字ではありません。

少し詳しく説明します。

大腸がんのステージ別5年生存率(院内がん登録データ)

大腸がんの5年ネット・サバイバル(純生存率)は以下の通りです。 

ステージ 5年ネット・サバイバル
ステージI 92.3%
ステージII 85.5%
ステージIII 75.5%
ステージIV 18.3%

出典:院内がん登録(診断年2014-2015年、男女・全年齢・全体)

ネット・サバイバル(純生存率):他の死因の影響を除いて計算した生存率。

ステージIは90%を超えている一方でステージIVは18.3%と低い数値ですが、この数字だけで「助からない」と結論づけることはできません。

生存率であなたの余命が決まるわけではありません

5年生存率は、多くの患者さんのデータを平均した統計です。

あなた個人の体の状態や治療の可否、年齢、がんの場所、治療に対する反応などは、この数字には含まれていませんし、現在の治療技術はデータが取られた2014-2015年当時よりも進歩しており、実態はより良い可能性も考えられます。

悲観的になりすぎず、前向きに治療に臨まれることを願っています。

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早期がんなら内視鏡治療だけで完治を目指せる

大腸がんの治療には、内視鏡治療・外科手術・化学療法(抗がん剤)などが代表的ですが、これもステージが影響することが一般的です。

ステージ別の治療方針

  • ステージ0・ごく早期のI:お腹を切らず内視鏡治療だけて治せる場合がある。(がんの深さや病理所見によっては外科手術が必要になる。抗がん剤治療は不要)
  • ステージII・III:外科手術(場合によっては補助化学療法も)
  • ステージIV:全身化学療法(手術で切除可能な場合も)

粘膜内にとどまるステージ0や、ごく早期のステージIでは、内視鏡を使った「お腹を切らない」治療で完治を目指せるケースが多く、日帰りまたは短期入院で完結します。ただし、がんの深さや切除断端の状態によっては、外科手術が追加で必要になることもあります。

ステージが早いほど治療の選択肢が広く、体への負担も小さく済むため、早期発見が重要なのです。

大腸がんを早期で見つけるためには定期検査が有効です

先述したように、大腸がんは早期(ステージ0・I)で見つかれば内視鏡治療で根治できるケースが多いですが、初期段階の大腸がんはほぼ無症状です。

血便や腹痛などの症状が出る頃にはすでに進行していることが多く、「症状が出てから受診」では早期発見がかなり難しくなります。

大腸がんを早期に発見するには、症状が出る前に定期的に検査を受けるしかないというのが正直なところです。

大腸がんの多くはポリープから発生します。ポリープが大腸がんに進むまでには、概ね10〜20年程かかるため、その間に大腸カメラで発見・切除できれば、がんになる前に、あるいはステージ0・Iのうちに治療を完結させることができるのです。

当クリニックの痛くない・辛くない内視鏡(大腸カメラ)検査

手術着とマスクを着用した医師が、内視鏡を手に持ち、真剣な眼差しで前方のモニターを見つめている。周囲の医療スタッフと共に、チーム医療で高度な検査に臨む緊張感と専門性が伝わる手術室の光景。

とはいえ「内視鏡検査は痛くて苦しい」というイメージや経験から、受診をためらっている方も多いのではないでしょうか。

当クリニックでは、患者さんが安心して検査を受けられるよう、「痛くない・苦しくない」大腸カメラ検査を提供しています。

検査を楽に受けていただくための3つの工夫

当クリニックでは、患者様の負担を最小限にするため、以下の3つの工夫を取り入れています。

1. 静脈麻酔で眠っている間に検査終了

検査は麻酔を投与して行うため、ほとんどの方が眠っている間に検査が終わり、痛みや不快感を全く感じることなく、リラックスして検査を受けていただけます。

実際に当クリニックで大腸カメラを受けていただいた患者様からも「こんなに楽だとは思わなかった」というお声をいただいています。

2. 軸保持短縮法+水浸法でおなかの張りを軽減

大腸カメラでよくあるお腹の張り感や痛みは、内視鏡によって腸管が伸ばされた時に感じるものです。

そこで当クリニックでは自然なままの腸管の状態で、無理に伸ばすことなく内視鏡を挿入する「軸保持短縮法(じくほじたんしゅくほう)」を採用しています。腸管に無理な力を加えないため、内視鏡挿入時の痛みを大幅に減らすことができます。

加えて当クリニックでは大腸内視鏡検査で空気の代わりに少量の水を注入して、腸管をふくらませずに内視鏡スコープを挿入する「水浸法(すいしんほう)」という検査法を行っています。

水を使うことでスコープの滑りが良くなるのはもちろん、腸管を無理に伸ばしたりひねったりする必要がなくなるため、検査時の痛みや検査後の腹部膨満感を大幅に軽減できるのです。

当クリニックでは高度な技術と最新の設備により、腸管に負担のかけない「軸保持短縮法+水浸法」を組み合わせ、内視鏡検査の負担を大幅に軽減することが可能となりました。

3. 検査の前処置はゆっくりご自宅で

大腸カメラでもっとも大変なのが、下剤を飲んで腸の中をきれいにすることです。当クリニックでは、この準備をご自宅で行っていただけます。

事前の診察で、下剤の飲み方や食事の注意点などを詳しくご説明し、専用のキットをお渡しします。リラックスできるご自宅で準備をしてからご来院いただけるため、精神的な負担も少ないと好評です。

もちろん、院内にもプライバシーに配慮した専用個室をご用意しており、ご希望に合わせてお選びいただけます。

検査結果を「覚えて帰る」ための仕組み

検査後の「麻酔拮抗薬」も“当クリニック負担”で行っています。

「麻酔あり」で大腸カメラを実施した場合、リカバリー室で休憩後に検査後の説明を行いますが「逆行性健忘(検査前の記憶を思い出せなくなること)」が生じることがあります。

一見すると意識は覚醒しており、会話もしっかりできる状態ですが、あとで「医師からの説明を十分に思い出せない・覚えていない」という状態です。これは麻酔薬の効果が残っている場合に起こります。

しっかりと検査を受け、その結果までしっかり理解して今後の暮らしに役立て頂きたい。それこそが我々医師の務めだと思い、覚醒が早い麻酔薬の使用や、覚醒するまで安心して過ごせるリカバリー室の完備など様々な工夫をしています。

ポリープが見つかったらその場で日帰り切除

検査の際に切除可能なポリープが見つかった場合は、その場で切除(日帰り手術)が可能です。

改めて入院する必要がなく、一度の検査で治療まで完了できるため、患者様の身体的・時間的な負担を大きく軽減できます。

【院長コラム】”切除するべき腫瘍”だけを見極めることが重要

大腸カメラで大切なことは、癌化の危険性がある腫瘍性ポリープだけを確実に発見し切除することです。癌化することのないポリープ(非腫瘍性ポリープ)を治療する意義はありません。

大腸カメラは「ポリープを切除したか」で大きく費用が変わります。つまり「ポリープ切除を行ったか」によって患者様のご負担が大きく変わるということです。無駄な治療を行わないことは患者様の経済的なご負担を減らし、医療費を削減することで世界に誇る国民皆保険制度の持続可能性に寄与すると考えています。

腫瘍性ポリープと非腫瘍性ポリープを正確に鑑別し、確実に腫瘍性ポリープのみを切除することは、内視鏡医に求められる必須の技術です。そして、検査あたりの腫瘍性ポリープ発見率(ADR;腺腫発見率)は、内視鏡医が実施する大腸カメラの精度を測る重要な指標とされています。

当クリニックでは「ADR(腺腫発見率)47%」の診察実績を踏まえて、患者様の負担を極限まで減らす大腸カメラ(内視鏡検査)を実施しています。

確かな技術と高い精度の安心な内視鏡検査で、大腸がんで苦しむ方を一人でも減らしたいと心から思っていますので是非お気軽にご相談ください。

米国における2024年推奨値「ADR(腺腫発見率)」:35%

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大腸カメラ、日帰り大腸ポリープ切除を受けるなら、内視鏡検査専門クリニック「青木内科・眼科」へ。静脈麻酔により痛みを感じにくいと好評です。検査当日に服用する腸管洗浄液は、ご自宅で飲むことが可能です。リラックスしてお越しください。

大腸カメラの費用について

症状がある場合や、検診の結果で陽性となった場合の精密検査には、健康保険が適用されます。3割負担の場合の費用目安は以下の通りです。

  • 観察のみの場合:5,000円〜7,000円前後
  • ポリープを切除した場合:20,000円〜30,000円前後(ポリープの大きさや数によります)

鎮静剤の使用などによる追加費用はいただいておりません。また、ポリープ切除は手術に該当するため、ご加入の医療保険から給付金が受け取れる場合があります。上記はあくまで目安です。詳細はお気軽にお問い合わせください。

まとめ:ステージはがんの状態を把握するための地図。早期発見が治療の幅を広げる

大腸がんのステージは深達度・リンパ節転移・遠隔転移の3要素で決まり、ステージ0〜IVに分類されます。

この記事でお伝えした内容を整理します。

この記事のポイント

  • ステージはT(深達度)・N(リンパ節転移)・M(遠隔転移)の3要素で決まる
  • ステージIの5年サバイバルは92.3%
  • 5年生存率は統計値であり、個人の見通しとは別に考える
  • 早期がんは内視鏡治療のみで完結できるケースが多い
  • 大腸がんの初期は無症状。定期検査が早期発見の唯一の方法

大腸がんは「気づいてから受診する」では手遅れになることも少なくない病気です。

大腸カメラによる検査は、がんを早く見つけるためだけのものではありません。ポリープの段階で切除することで、大腸がんそのものを防ぐことができるという検査なんです。

治療の選択肢が最も広いのは、症状のない今です。

当クリニックでは消化器病専門医・内視鏡専門医がADR47%(米国2024年推奨値35%)の精度で大腸カメラを実施しているため、発見から切除まで一度の来院で完了するケースが多くあります。

内視鏡検査に抵抗感のある方にも安心して受けていただくために痛くない・辛くない検査に取り組んでいます。

予約・ご相談はLINEまたはWebから24時間受け付けています。お気軽にお問い合わせください。