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潰瘍性大腸炎

こんな症状はありませんか?

  • 下痢が続く
  • お腹が痛い
  • 血便が出る
  • お尻から粘液が出る
  • 貧血がある
  • 以前よりも体重が著しく減少した

潰瘍性大腸炎について

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に原因不明の慢性炎症が生じる難病です。症状の寛解期と活動期を繰り返すのが特徴で、根本的な治療法は確立されていません。しかし、適切な薬物療法で炎症をコントロールすることで、寛解期を長く維持し、発症前とほぼ変わらない生活を送る効果が期待できます。厚生労働省により難病に指定されていて、健康な生活を維持するためには、症状が起きてない時期にも治療を続ける必要があります。

潰瘍性大腸炎の原因

遺伝や環境などさまざまな原因によって腸に慢性的な炎症が起きる病気です。
厚生労働省の難病に指定されていますが、最近患者様が増えているため決して珍しい病気ではありません。
特に若い人に多く、長く続く下痢や粘液便、血便などの症状から発見されることが多いです。
感染性腸炎との鑑別が問題となりますが、感染性腸炎は1〜2週間で改善するのに対して、潰瘍性大腸炎は症状が数ヵ月以上続くのが特徴です。

潰瘍性大腸炎と類似の症状がある疾患

潰瘍性大腸炎の「診断基準」にもありますが、特に注意して区別しなければいけない疾患は、「細菌性赤痢」「サルモネラ腸炎」などの細菌性の大腸炎のほか、「クローン病」などです。

細菌性赤痢

細菌性赤痢は、赤痢菌による腸管感染症です。下痢や腹痛、発熱など、潰瘍性大腸炎と類似の症状が現れます。
感染経路としては、海外からの帰国者による二次感染や、汚染食品の摂取で起こります。潜伏期間は1~5日です。特にアジア地域への渡航者に多く見られる症状のため、海外旅行の際は、衛生管理に十分注意しましょう。

サルモネラ腸炎

サルモネラ腸炎は、サルモネラ菌に汚染された食品、特に鶏卵や食肉の摂取で引き起こされます。主な症状は3日~7日以上、吐き気・嘔吐、腹痛、発熱、下痢などが続くことです。食品の衛生管理と十分な加熱が予防のポイントです。

クローン病

クローン病は、大腸や小腸などの消化管粘膜に慢性炎症を生じる原因不明の疾患です。腹痛や下痢、発熱、血便、体重減少、貧血、全身倦怠感など、潰瘍性大腸炎と重複する症状が多く見られます。また厚生労働省の指定難病という点も同様です。しかし、クローン病では腸管壁の全層に炎症が及ぶ点が潰瘍性大腸炎と異なります。

検査・診断方法

症状の経過、採血、大腸内視鏡検査などの所見を総合的に判断して診断をします CHECKPOINT

特に「大腸内視鏡検査」は、潰瘍性大腸炎の診断にとても大切です。
細顆粒状粘膜・血管透見不良・膿性粘液などの所見が見られた場合は、潰瘍性大腸炎を強く疑います。
このような所見は感染性腸炎でも認められることが多いため、診断に際しては注意が必要です。

大腸カメラ(大腸内視鏡)検査

当院の治療方法

根治を目指すのではなく、生涯にわたって通院、治療を行う必要があります

腸管の炎症を抑えるために重要な治療薬は「5-ASA製剤」です。
軽症から重症まで幅広い患者様に投与され高い効果が期待できます。
5-ASA製剤でコントロール不良な潰瘍性大腸炎に対しては、「ステロイド」や「免疫調整薬」「生物学的製剤」といったさまざまな薬を組み合わせます。

潰瘍性大腸炎は自分の免疫が暴走して発症するため、根治を目指す病気ではなく、寛解や粘膜治癒(病気の活動性が極めて低下している状態)を目指して生涯にわたって通院、治療を行う必要があります。
一生に関わる重要な問題ですから、消化器病専門医、難病指定医のいる医療機関での治療をおすすめします。

医師からのメッセージ

当院では、消化器病専門医が検査・診断・治療まで責任を持って行います。ぜひお気軽にご相談ください。

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便秘外来