050-3642-1034

8:30 - 12:00 / 16:00 - 19:00(木・日・祝除く)

生活習慣病

こんな症状はありませんか?

  • 手足の冷え
  • 血圧の異常(高血圧または低血圧)
  • 全身の倦怠感
  • イライラや不安感の増強
  • 急な体重の増減
  • 健康診断で精密検査を指示された

生活習慣病について

日本人の健康に重大な影響を及ぼす疾患の多くが、生活習慣病に分類されます。生活習慣病とは、日常生活における習慣が、病気の発症や進行に大きく関与する疾患群のことです。食事、運動、休養、喫煙、飲酒など些細なことが積み重なって、全身疾患に結びついてしまうのです。

生活習慣病の原因

生活習慣病の発症は、その名前からも示唆されるように「日々の生活習慣」が深く関係しています。
具体的には、食習慣や運動習慣・休養・喫煙・飲酒などです。例えば、カロリーの過剰摂取は糖尿病につながります。
また、睡眠が十分に取れていない状況では高血圧につながる可能性があります。
しかし、これらの要因が一対一対応で糖尿病や高血圧などの病気につながるわけでなく、生活習慣が複合的に組み合わさり、生活習慣病が発症します。また、家系に糖尿病・高血圧の方がいらっしゃると、生活習慣病になるリスクが高くなると考えられています。

生活習慣病の種類

高血圧

診察室血圧が140/90mmHg以上、家庭血圧が135/85mmHg以上の状態を高血圧と呼びます。
高血圧が長期間続くと、動脈壁に負担がかかり、動脈硬化が進行します。その結果、心筋梗塞や狭心症などの心疾患、脳梗塞や脳出血などの重篤な合併症のリスクが高まるのです。他の生活習慣病と同様に、初期段階では自覚症状が無いので、健康的な生活習慣を身につけ、定期的な健診を受けることを心がけてください。

高血圧の原因

高血圧症の原因には、遺伝的なものと、生活習慣などの環境的なもの、ホルモン異常(二次性高血圧)などがあります。
また、高血圧が持続すると、動脈硬化が進行し、さらに血流抵抗が増大します。結果的に、より血圧の上昇を招いてしまうといった悪循環が生じてしまうのです。

高血圧の治療法

適切な治療のためには、血圧の評価が最も重要です。血圧は測定環境により大きく変動するため、自宅で決まった時間に測定する必要があります。2週間程度自宅血圧を測定して頂き135/85mmHgを超える場合には治療を開始します。治療としては、食事療法や運動療法、禁煙などを含む生活習慣の改善、さらに必要であれば薬物療法などがあります。内服加療を開始しても改善しない場合には、ホルモン異常による二次性高血圧除外のための精査を行います。
塩分の摂りすぎが見られる方は、減塩食を取り入れるだけでも改善に向かう場合もあります。薬を服用していただくに当たっては、長期間になる可能性も踏まえて、経過観察をしながら量の増減や種類の変更などを行っていきます。

TREATMENT食事療法
高血圧の予防と治療には、食事療法が欠かせません。特に、食塩摂取量の制限が重要です。食塩は体内の水分を増やす作用があり、血圧上昇の要因となります。日本人の平均的な食塩摂取量は1日10g以上です。しかし、多くの方が基準値よりも高い量を摂取しています。高血圧の方は6g未満に抑えるのはもちろん、高血圧ではない方も普段から食塩摂取量には気を配るようにしましょう。
TREATMENT運動療法
定期的な運動は、高血圧の予防と治療に有効です。特に有酸素運動を適度な範囲で継続することで、交感神経の活動が調節されて、血圧の上昇を抑制できます。具体的には水泳、ウォーキング、サイクリングなどを、1日30分以上継続するようにしましょう。
TREATMENT薬物療法
食事療法や運動療法だけでは十分な効果が得られない場合、降圧薬を用いた薬物療法が必要です。降圧薬には多様な種類があり、それぞれ使用目的、メリット・デメリットが異なります。そのため当院では、それぞれの患者様の状況に合わせて降圧薬を選択し、患者様とご相談のうえで処方いたします。定期的に薬物療法の効果を評価し、目標血圧に達していない場合は、薬剤の変更や用量調整を行います。

糖尿病

食事などをした際は、血糖値が上昇します。その際健康な方の場合は、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが、血糖値を正常範囲内に調整してくれるのです。しかし糖尿病の患者様は、インスリンの作用不足や抵抗性によって、血液中のブドウ糖(血糖)濃度が異常に高い状態が維持されます。すると、尿中にブドウ糖が排出されるようになり、全身の血管や神経に深刻なダメージを与え、心血管疾患や腎障害、網膜症などの合併症を引き起こす恐れがあるのです。

糖尿病の原因

糖尿病の発症には、遺伝的要因と環境要因の両方が関与していると考えられています。ご家族や親族に糖尿病の既往歴がある場合は、食生活や運動習慣などに特に注意を払いましょう。

糖尿病の治療法

糖尿病治療においては、食事療法や運動療法を中心に、必要に応じて薬物療法を組み合わせるのが一般的な方針です。
当院では、患者様一人ひとりの生活状況や仕事の都合などを丁寧にお伺いし、個別の治療方針を立案します。

TREATMENT食事療法
血糖値管理の基本は、適切なエネルギー摂取量を維持することです。ただし、年齢や職業、生活習慣などに応じて、適切なエネルギー摂取量は異なります。そのため当院では、個々の患者様の栄養バランスに配慮しながら、適正なカロリー制限を指導します。
TREATMENT運動療法
体内のエネルギー量が過剰になると、肥満が促進されます。そのため、運動療法でエネルギーの余剰を防ぐことが重要です。特に運動は筋肉や肝臓におけるインスリン感受性を改善し、体内でのブドウ糖利用を促進します。ただし、生活習慣病のリスクが高い方は、健康面の兼ね合いもあり、必ず医師の指導のもとで運動療法を行いましょう。
TREATMENT薬物療法
食事療法と運動療法だけでは血糖値の改善が不十分な場合、薬物療法が必要になります。
1型糖尿病の方にはインスリン頻回注射が中心となります。一方で、2型糖尿病の方には症状に応じて経口薬や注射薬を処方するのが基本的な方針です。定期的な血糖モニタリングと薬剤の調整が、合併症の予防に欠かせません。

高脂血症

血液中の悪玉コレステロール(LDLコレステロール)や中性脂肪(トリグリセライド)が基準値を超えて高くなる状態を指します。例えば、LDLコレステロールが140mg/dL以上、中性脂肪が150mg/dL以上の場合、高脂血症と診断されます。
高脂血症を放置すると、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞、末梢動脈疾患などの重大な合併症を引き起こす可能性があります。

高脂血症の原因

高脂血症の主な原因は、生活習慣の乱れです。例えば、ハンバーガーやフライドポテトなどの高カロリー・高脂肪食を頻繁に摂取したり、毎晩のように飲酒を続けたりすると、血中脂質濃度が上昇しやすくなります。また、デスクワークが中心で運動不足の方、喫煙習慣のある方も高脂血症のリスクが高まる傾向にあります。
また、遺伝的要因が強く関与する症例もあるので、両親や兄弟に高脂血症の方がいる場合は、特に気を付けましょう。

高脂血症の治療法

生活習慣の改善が、高脂血症の予防と治療の基本となります。一方、生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られないケースにおいては、薬物療法が必要になります。また、現状で合併症を引き起こすリスクが高い場合も同様です。

TREATMENT食事療法
脂血症の治療では、まず生活習慣の改善が基本となります。例えば、食事では、バターやラードなどの動物性脂肪を控え、魚や大豆製品などの不飽和脂肪酸を積極的に摂取します。また、野菜や果物、全粒穀物など、食物繊維の豊富な食品を十分に取り入れることが大切です。
TREATMENT運動療法
運動療法も、高脂血症の予防と治療に欠かせません。週に3回以上、1回30分以上の有酸素運動を心がけます。例えば、散歩やジョギング、サイクリングなどを習慣化することで、中性脂肪の減少とHDLコレステロールの増加が期待できます。
TREATMENT薬物療法
生活習慣の改善だけでは十分な効果が得られない場合や、心筋梗塞などの合併症のリスクが高い場合は、薬物療法が必要になります。肝臓でのコレステロール合成を抑制したり、血中LDLコレステロール濃度を低下させたりと、さまざまなタイプがあるので、患者様の症例に合わせて処方いたします。

医師からのメッセージ

生活習慣病は血管の老化である動脈硬化を引き起こし、管理が不十分の場合は心筋梗塞や脳梗塞など重大な疾病へと繋がる可能性があります。自覚症状に乏しいため、早期発見のためには定期的な健康診断を受けることが大切です。
健診にて医療機関への受診を指示された場合は、自己判断せずお気軽にご相談ください。総合内科専門医が、患者様の病状・生活習慣に応じてしっかりお話を聞きながらアドバイスや治療をご提案いたします。